目次
中小企業から大手企業への転職は不可能ではない
まず、ひとつ結論として、中小企業から大手企業からの転職は不可能ではない、ということです。
ただし、それが幸せなのかはまた別の問題です。また大手企業の定義も様々ですが、従業員数が数千人以上いて、名前の認知度もある程度ある企業でも、中途で入社することは可能です。募集があるので、可能に決まっています。
よく言われます(本当か?)が、転職求人はナマモノです。全てはタイミングの世界。需要と供給がマッチすることで転職に至ります。もちろん、企業がなんとしてでも欲しいと思うスキルフルな人材であれば、転職は難しくないでしょう。
しかし、そうでなくても、タイミングさえあえば、不可能ではないのです。
大手企業への転職に欠かせない4つの要素
ある程度の能力・スキルは必要だが、圧倒的である必要はない
ここは、どうしても外せない部分。中途採用は原則、即戦力を求められます。第二新卒枠などは別ですが。
能力があり、成果をあげていることが理想ではあります。ただ、他社より圧倒的に能力が高い、成果をあげている必要はありません。そんな人は一握りです。企業も、そうした人材を狙ってはいるでしょうが、そうした人材が獲得できる難しさも知っています。
なので、他の要素を含めて総合的に判断を下すでしょう。
神話は存在するか?見る会社は見る、年齢について
最近では30歳や40歳でも、全然転職しているイメージがありますが、ひと昔前に言われていたのは30歳を超えたら転職が難しくなる、という説。経験的には、この説は、少なからずまだ存在している印象です。20歳代であれば、どこかポテンシャル採用としてまだいける気がしますが、30歳を超えるとそうはいきません。
定期的に転職活動をしておりますが、30歳を超えると紹介してもらえる求人も減り、条件も厳しくなる印象が強いので、30までの神話はまだ存在している可能性があると言えるでしょう。
とはいえ、その辺りもかなり境界線が曖昧になってきてもいるので、完全に諦める必要はありません。
上向きなら追い風になる景気動向
景気動向の影響もかなりあります。全体的に下向きだと、企業も保守的にならざるを得ないので。ただ、どの時代も勝っている企業もあれば、逆も然りなので、業界にこだわりがなければ、上向きの業界はあるでしょう。業界が上向きならば、そこにどんどん投資を、と考える企業も少ないないので、チャンスは広がると捉えて問題ないでしょう。
結局はココの問題か。ポストの空きについて
転職がナマモノと言われる由縁です。求められているポストとあなたの能力・実績が合致するのかという話。あなたがスキルフルでかなり能力が高い場合、当然高い給与を求めるでしょう。ただ、企業が求めているのはポテンシャル採用で、スタートラインの給与はそこまで高くなかったとしたら、これは需要と供給のバランスがとれておらず、マッチングはしないのです。こればっかりは、タイミングや運の世界なので、コントロールすることは難しいと思います。
中小企業から大手企業へ転職するための準備
今の場所で精一杯、頑張る
最低限の実績というか、ある程度、職務経歴書に書けたり、アピールできるものは必要です。結果はどうであれ、どう考えて何をしたか、その結果どうなって、どう思ったか、などひとつひとつを深堀して振り返れば、なんらかのアピールは出来るはずです。
別キャリアへの転職を目指すのであれば、コミュニケーション能力や調整力など、数値では現せないようなが、どの職種にも必要になるスキルについてアピールするのも一つの手ではあります。
素直な心を持つ。嘘はすぐにバレる。
素直さは、働く上でも重要だと私は考えています。強かさも、時には必要かもしれませんが、まずは素直な心で臨むべきだと思います。これは、職務経歴書でも、面接の時でも同じです。多少膨らませて書いたり、語ったりすることはあっても、できないことをできると言ったり、やっていないことをやったといっても、意味はありません。
できないこと、やっていないことを求められているのであれば、今はできないが、できるようになるために、なにをしていくか、などと言ったこと伝えて、将来性をアピールすることがいいでしょう。その結果、あなたの誠実さも同時に伝えることができるはずですから。
個人力も。会社外活動もプラスに働く?
会社の外で力を発揮しているのであれば、それも伝えましょう。副業とはいう必要はありません。社外での活動、という曖昧な形で伝えればいいでしょう。そういった幅広い経験はアピールポイントになると思います。
ただ、副業禁止の会社において、副業をしているということは、会社の規定を守れない人間であるということでもあるので、伝え方はひとつ、ふたつの工夫が必要になります。
心の準備
そして、最後の準備は、心の準備です。
中小企業と大手企業では、ほぼ間違いなく働き方は変わることでしょう。今までは許されていた・実現できていたことが、できなくなることは大いにあります。反対にできることも増えるとは思いますが、ひとりひとりの裁量は少なくなることがほとんどです。それを人は、会社の歯車になると言ったりします。
中小企業で、ある種自由に、若くしていくつかの権限を持って働いていた人が、大手にいって指示に従うこと以外は認められない環境に行ったとしたら、人によっては苦痛に感じるでしょう。将来性と引き換えに自由を失ったと考えてもいいかもしれません。